[広報のしごと:後半]“ベースづくり”の後に商品紹介を。
こんにちは、スミレキカクです。
前回、実例をもとにご紹介した[広報のしごと 前半]に続く後半です。
-------- 後半 -----------------------------------------------------
“ただの商品紹介で終わらせず、自社のことをしっかりプレゼンする”
これを徹底した結果、いわゆる“イマイチ”なメディア露出の仕方はしていません。
(と、自負しております) と言っても、いきなり理想的なメディア露出はできないもので、ベースづくりが肝心です。
例えば [前半]に引き続きクーネルワークさんを例にあげてお伝えすると・・・
少数精鋭の若手ベンチャーのクーネルワークさんであれば、社名の認知度を上げるために代表の谷社長を表に出して、起業背景から苦労話まで新規メディアの方にじゃんじゃん語ってもらいました。
もともとクーネルワークさんは地元メディアに注目されていて、広報不在でも何度かテレビや新聞に取り上げられる魅力ある企業様でした。しかし最後に取り上げられてから少し時間が経っていたことと、社内が急成長を遂げており県内で若手が活躍する企業としての認知を高めたい、という想いがありました。
そこで、未接触だった日本経済新聞社、読売新聞社、朝日新聞社など大手各紙にコンタクトし取材オファーを出したり、数年ぶりのテレビ局の担当者に改めてアポイントを取るなどしました。
そしてある程度メディアの企業理解【ベースづくり】が深まってきたら、つぎは各セクションの責任者やメインで関わった“現場の人”を表に出して情報にリアリティと厚みを持たせる。
この企業情報&現場の最新情報があれば、不本意なメディア露出のリスクはかなり軽減できます。
もっとシンプルに言うと、ふつう 面と向かって 「私を好きになって!信じて!」 と訴えられても、ちょっと引いてしまいませんか?
それよりも信頼できる誰かに、 「あの人はここが優れている、信頼できるよ」 と言われれば説得力がありますし、いざ対面したときの不安な気持ちも払拭できます。
これを広報活動に置き換えると、 広報はつくり手(企業側)の想いや努力そして狙いを咀嚼し、消費者に伝わる言葉に変換してメディアに紹介するのですが・・・
そのときに、メディア側のメリットも必ず意識して伝えます。
例えば、その記者の担当分野で役に立つ情報をおりまぜながら自社情報をプレゼンする、など。
“米離れ”や“米農家の後継者問題”など、今世間でおきていることを背景に開発ストーリーを語るとより相手に伝わりやすいです。
※まちがってもお願い営業はしません。
世の中には毎日たくさんの“新商品”が生まれていますが、どれほどの新商品が消費者の方の目に触れ、興味を持ってもらい、購入やシェアといった具体的な行動に到達できているでしょうか。
商品プロモーションの手法はいくつもありますが、広告費をかけて露出を高めることと平行して《信頼できる第三者視点=メディアに紹介される》ための活動も欠かせません。
なぜなら昨今の傾向として、THE★広告!という情報は瞬時にスルーされてしまうからです。 もちろんターゲットとなる方々のドストライクな情報がタイミングよく表示されれば消費行動にまで誘導できると思います。
しかし、口コミ大好きな国民性、とくにお祝いごととなれば「失敗したくない!」という心理がはたらくものです。広告は、あくまで広告主が言いたいことを言える枠を有料で確保しているだけなので、消費者の『実際どうなの?』が見えにくいのです。
ある程度、通販サイトなどでレビューが溜まってくればそれが1つの指標になりますが、新商品の場合、まずはそこに到達するまでがハードルに。
なので、広報担当者は《会社・メディア・消費者》という3者の視点に立った振る舞いが求められます。目的を受け入れてもらうための橋渡し、円滑油として。
ちなみに私は、《会社(サービス)にとって、どのメディアに取り上げられるのが理想的か》を毎回考えて、順番を決めてから各メディア(新聞、テレビ、雑誌)の担当記者さんにお伝えします。
はじめからとにかくプレスリリースをたくさん蒔く、という手法はあまりとりません。
(内容によりますが)
そのあたりは折をみてまたの機会に・・・!
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